■健康ニュース(認知症)

年をとるうちに「物忘れが増えてきた」と思う方は多いのではないでしょうか。「物忘れ」は脳の神経細胞が減る老化現象の影響で、誰にでも起こります。一方で、通常の老化による減少よりも早く、脳の細胞が死んでしまう病気があります。これが「認知症」です。「認知症」になると、記憶・判断力の障害が起るため、普通の社会生活がおくれなくなってしまいます。それでは、「年相応の物忘れ」と「認知症の物忘れ」は、どこが違うのでしょうか。大きな違いの一つとして、「認知症」は体験のすべてを忘れてしまうのに対し、「年相応の物忘れ」は体験の一部を忘れているという点があげられます。たとえば、人と話した内容の一部や、外出して立ち寄った先を忘れることは健常なお年寄りでもよく見られますが「人に会ったこと自体を忘れる」「外出したこと自体を忘れる」などがたびたび見られたら注意が必要です。また、認知症の初期症状で最も多いのは物忘れですが、それ以外の症状ではじまることもあります。物忘れ以外の症状として、意欲、自発性の低下(やる気がおこらない、これまでやっていた事をしなくなった、ものぐさになった)やイライラ・不安・うつ症状、段取りよく物事を行えない、言葉の障害、注意力低下などがあります。このように、認知症を発見することは「認知症の物忘れに気づく」ことと、「それ以外の症状に気づく」ことが重要です。また、周囲の人が気づくために、最近のニュースを尋ねる質問をすることは効果的です。健常なお年寄りの場合99%は答えられますが、認知症のある人は98%が答えられず、古いニュースを言う、知っているふりをする、答えられない、間違える、取り繕ったりごまかすといった反応をします。認知症は治療することにより、進行を遅らせることができます。そのため、早期発見が重要です。