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■気管支喘息

平成20年の厚生労働省のデータによると、気管支喘息にかかっている患者数は88万8000人にのぼります。気管支喘息の原因は主に、ダニやハウスダストなどのアレルギーを引き起こすアレルゲンを吸い込むことです。これをアトピー型喘息と呼びます。一方、大人の喘息では原因が特定できない非アトピー型喘息もあります。慢性的な炎症によって非常に過敏な状態となっている気道に何らかの刺激が加わると、気管支が収縮し、空気の流れが制限されて呼吸困難となります。これが気管支喘息のメカニズムです。
気管支喘息の症状としては発作的な咳とヒューヒュー、ゼイゼイといった呼吸音(喘鳴)や呼吸困難などがあります。背景にはき気道の炎症に伴う気管支の収縮があるため、症状の軽減には気管支の拡張、そして気管支の慢性的な炎症の除去が重要となります。これらの治療には吸入ステロイド薬が使われます。これは喘息治療の最も基本となる薬剤で、喘息発作を防ぐ目的で使われます。また、喘息の発作を抑える薬としてβ2刺激薬があります。これには強力な気管支拡張作用があります。喘息の根本原因である気道の炎症を抑える効果はありません。一方、薬による治療以外に、気管支喘息は症状が起こらないようにコントロールする必要があります。そのため、生活環境中のアレルゲンの除去および回避が重要となります。こまめな掃除、洗濯、湿度の調整、外出時にはマスクや帽子を着用するなどしてアレルゲンをできる限り吸い込まないように工夫しましょう。タバコの煙などもアレルゲンになることがあるので十分な注意が必要です。
最後に気管支喘息の症状はいつ起こるか予測できません。もしものために、夜間や休日でも診療できる医療機関を調べておきましょう。


■高血圧

血圧とは、血液が血管の中を通るときの血管にかかる圧力のことをいい、血管に強い圧力がかかりすぎていることを高血圧といいます。高血圧とは、くり返し測っても血圧が正常より高い場合をいい、最高血圧140mmHg以上または最低血圧90mmHg以上であるといわれます。どちらが高くても高血圧となります。
2006年国民健康・栄養調査によれば、高血圧は、40~74歳のうち男性では約6割、女性では約4割と多い病気です。大部分は原因が特定できない本能性高血圧で、自覚症状はほとんどなく静かに進行します。全身の血管に通常以上の圧力がたえずかかると血管壁が厚くなり弾力性が失われ、さらに内壁にコレステロールが沈着して動脈硬化が進むと、脳出血、脳梗塞、大動脈瘤、腎不全、心筋梗塞、眼底出血などの原因になります。こうした合併症を予防するためには血圧を正常化することが必要です。そのためには日頃の生活習慣を見直し、できるだけ高血圧の危険因子を減らして生活するように心がけましょう。

■最高血圧(収縮期血圧)‥‥

上の血圧ともいい、血管に一番強く圧力がかかり、心臓が収縮して全身に血液を押し出すときの血圧のこと。

■最低血圧(拡張期血圧)‥‥

下の血圧ともいい、圧力が一番低くなる、収縮した後に心臓がひろがるときの血圧のこと。

■血圧の変動について

日内変動:夜中に低く、日中は高め。
季節内変動:春と夏は低く、秋から冬は高い傾向。寒い時期は、末梢血管の収縮などで血圧が上昇。

■生活習慣を改善する項目

食塩や脂質の摂取量を制限する。
アルコール摂取量は適量にする。
禁煙する。
適度な運動療法をする。
適正体重を維持する。
ストレスをためない。


■気管支炎・肺炎

気管支炎や肺炎は、風邪をこじらせてよく起こる病気です。特に肺炎は危険性も高く、日本人の死因順位として1位がん、2位心臓病、3位脳卒中に続いて、4位に位置しているのでより注意が必要です。若いうちは重篤な肺炎にかかることは少なく、患者の9割は高齢者です。
気管支は、喉から肺への空気の通り道で、ここにウイルスや細菌などの病原微生物が侵入し、炎症を起こすと気管支炎となります。さらに炎症が進み、肺にまでそれらが侵入すると肺炎が起こります。通常、気管支や肺は菌が全くない状態です。これは私たちの体には、免疫とよばれる防御機能が備わっており、常にウイルスや菌を排除しているからです。具体的には、鼻毛で大きなゴミの侵入を防ぎ、ここで取りきれなかったゴミや菌は鼻やのどの粘液に付着させ、痰として外に出します。痰の粘り気が強いときは、咳を出して強制的に痰を排出させます。このような仕組みにより、清潔な空気を肺に届け、外気の異物から肺を守っています。
ところが、風邪やインフルエンザなどにより気道の防御機能が弱まると、気管支や肺に病原微生物が侵入しやすくなります。また、糖尿病、腎障害、肝障害、喘息などでも免疫力が低下し、病原微生物に感染しやすくなります。もともと、気管支炎や肺炎を引き起こす菌は、私たちの口や鼻の奥、のどなどにいる一般細菌が主ですが、免疫が弱まるとこれらの菌が気管支や肺に侵入し、時に重篤な感染症を引き起こします。症状は高熱、持続的な咳、黄色っぽい痰、呼吸困難等です。治療は原因菌を排除できる抗菌薬を用います。
肺炎の原因菌として最も多くみられる肺炎球菌には予防ワクチンがあり、高齢者、乳幼児には効果的です。歯磨きやうがいで口の中を清潔に保つことも肺炎の防止に役立ちます。そしてなにより日頃から十分な休養と栄養バランスのとれた食事をとり、ストレスをためないように生活することが最も大切です。